読売巨人軍がV9時代に定宿とするなど、プロ野球界とのゆかりの深さで知られる名古屋市中 区の料理店「みその亭」が今月30日、62年の歴史に幕を閉じることになった。女将おかみの與語よご淑 子さんが2010年5月にがんのため、44歳の若さで亡くなり、後継者難や不景気が原因だが 、名古屋遠征の度に訪れていた「V9戦士」らからは惜しむ声が上がっている。
みその亭は1950年、木造2階建ての「美みそ乃の旅館」として創業。もともと中日の選手寮だ ったこともあり、巨人が定宿として使うようになった。
9連覇を達成した60~70年代には、王貞治さんや長嶋茂雄さんらスター選手目当てのファ ンで周囲は埋め尽くされた。当時の監督、川上哲治さんは「大部屋が集団生活に向いていた」と 回想。69年頃、王さんが門限を破った堀内恒夫さんに食らわせた「鉄拳制裁」が「忘れられな い思い出」という。
松井義弘社長(77)によると、巨人で個室を使ったのは川上さんだけで、他の選手は相部屋 で川の字になって寝た。王さんが一本足打法を練習した広間は今もそのまま。松井社長は「王さ んは夜更けまで素振りして畳はすり切れ、スリッパも破れた」と振り返る。
阪神や広島の選手も定宿に使った。元従業員の甚目はだめ泰美さん(78)は「選手の優しい素顔に 触れた思い出が宝物」と語る。阪神の村山実さんには「子守をしてあげるから子供を連れておい で」と言われ、ピンク・レディーのヒット曲「サウスポー」のモデルとされる広島の永射ながい保さん は洗濯物をたたむのを手伝ってくれた。
ソースはYOMIURI ONLINE
住所 | 愛知県名古屋市中区栄2-1-22 |
アクセス | 地下鉄各線:伏見駅 |
営業時間 | 11:30~14:00 17:00~22:30 |
定休日 | 日曜、祝日 |
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備考 |