60年近く、松山市の繁華街で営業を続け、名物のオコゼ料理などで人気を博した松山市二番町3丁目の老舗日本料理店「割烹(かっぽう)油家」が、店主小袋恒幸さん(69)の病気などにより、15日、惜しまれながら閉店する。
同店は1953年、先代店主で父の故末雄さんが、フグや天ぷら、ウナギなどを扱う季節料理店として開業した。67年に跡を継ぎ、妻和子さん(64)と二人三脚で瀬戸内の新鮮な海の幸を提供してきた。
オコゼ料理が加わったのは約40年前。松山市の中島近海産のオコゼを1匹丸ごと使い、刺し身と空揚げ、みそ汁の3品目が楽しめるとあって、すぐに看板メニューとなった。
最盛期は高度成長期からバブル期にかけて。小袋さんは「オコゼが20~30匹売れた日もあった」と懐かしむ。県外にも広く知られ、有名女優らも立ち寄った。一方で、大量のオコゼを毎日確保するのが大変だったという。
14日には閉店を知った常連客が次々と詰めかけ、オコゼ料理を味わった。長年、通い続けているという同市樽味2丁目の無職男性(73)は「特に夏は最高においしかった。老舗がなくなるのは残念で、最後はじっくり味わいながら食べたい」と名残惜しそうに話した。
ソースは愛媛新聞
住所 | 愛媛県松山市二番町3-7-31 |
アクセス | 伊予鉄城南線:大街道 |
営業時間 | 11:30~13:00 17:00~22:00 (土曜は17:00~22:00のみ) |
定休日 | 日曜・祝日 |
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備考 |